第30章 君に捧ぐ誓い【カラ松】※
「、君もよく似合っている。まるで戦場に咲く一輪の花のようd「いや意味が分からないから!戦場ってなに!?」フッ、そう照れるなマイハニー。俺はあくまで君という美しいレディを「カラ松、蹴るわよ」ひぃッ!」
やっぱり、すぐにはこのイタさは治りそうにないわね。服装がまともなだけ救いだわ。
蹴り上げようとした足を下ろし、まだ怯えている彼の腕に自分の腕を絡ませる。ちょっと密着しすぎかな。
カラ松は…ああ、耳まで真っ赤だ。
「///そ、その、…ま、まさかこの状態で歩くのか…?」
「こ、こっちのほうがデートっぽいかな、と」「……///」「……///」
あれ、気まずくなってきた。そして恥ずかしくなってきた。やっぱりやめよう。
「カラ松、やっぱり…」
「いや…このままでいい。行こうか」
「!…う、うん」
彼の腕をぎゅっと握り締める。デート、楽しみだな…
***
かくして、私とカラ松の人生初デートが幕を開けた…はずだったのだけど…
「こんなことって、あるのね…」「ああ…」
最初に来たのは動物園。しかし門は閉ざされており、こんな張り紙が。
『本日、臨時休園』
「ま、まだ行く場所はあるからな!落ち込むことはないさ!」「うん…そうね」
どうしようもないので、来た道を引き返す。次にやってきたのは映画館。
しかし、観たいと思った映画がどれもこれも満席だった。
「く…ッ!なぜだ!こんな平日の真っ昼間なのに!」「ほんとにね…あはは…」
予約しとけばよかったんだろうけど、満席だなんて誰が想像します?運がなかったとしか思えないよ!
「…次、行くか」「うん…」
その後も、彼はめげずにいろんな場所に連れていってくれた。しかし、
予約をしていたはずの高級レストランは、オーナーの一身上の都合によりこれまた臨時休業、
ショッピングモールではちょうど芸能人のイベントが催されており、長蛇の列が邪魔で入るに入れず、
なんかもうヤケになって神社巡りでもしようと歩き回った結果、
道に迷った。
いや笑えない!笑えないわよなんなのこれ!?