第30章 君に捧ぐ誓い【カラ松】※
ピロリン「あ、来た」
『ごめん、ちゃん。多分そっちにイッタイ人が行ったから、君が嫌でなければその人に送ってもらって?嫌だったら抹殺していいよ♪』
い、イッタイ人?抹殺していいって…
これはもう、1人しか浮かばないんだけど。
つまり、カラ松が迎えに来てくれるってこと、よね?
イッタイ人と聞いただけで真っ先に思い浮かぶカラ松…か、彼の日頃の行いのせいよ、私は悪くないわ!うん!
トド松の側にカラ松もいて、私たちのやり取りを見られたのかな。きっとトド松の静止を振り切って家を飛び出したんだろうなぁ…光景が容易に想像できる。
にしても、嫌だったら抹殺って、私は一体彼らにどんな女だと思われてるの?あ、これも日頃の行いのせい…カラ松のこと責められないわ…
『分かった。おかしなことするようなら容赦なく抹殺するわね』
冗談混じりのメッセージを打ち込んで送信し、スマホをカバンにしまう。彼、本当に来てくれるのかしら。
…あれ?でもさっきより雨が弱まってきたような。雲の切れ間も見える。カラ松が来る前に止んじゃったりして…まさかね。
しかし、約10分後。本当に雨が止んでしまった。
マジですか…太陽出ちゃってるし…
けど帰るわけにもいかない。一応カラ松を待ってあげないと。
さらに10分後。未だカラ松は姿を見せず。
さらに10分経過するも、未だ…
さらにじゅっぷ……ええい、どれだけ待たせる気じゃあ!!
なんで?!家を出たって聞いてからもう40分は経ってるわよね?松野家からここまでせいぜい20分かかるかかからないかよね?おかしくない?!
ま、まさか、事件事故に巻き込まれたとか…はさすがにないか。あのいろんな意味でタフそうなカラ松がそんなものに巻き込まれるわけが
ピロリン「え?」
またもやメッセージ。誰からだろう?
『ちゃん!悪いけどカラ松兄さんを回収しに行ってくれない?警察署!』
…………
警察、署…?