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【おそ松さん】6人の悪魔と愛され幼なじみ

第5章 松野カラ松という男





「…しかしまさか気付いていなかったとはな。さっきのコンビニでのやり取りはわざとなのかと思っていた」


Σそんなわけないでしょ!?むしろよくそのヘンテコな姿で分かると思ったわね!


大体雨なのに傘すら…ん?


ああっ、傘!そういえば差してなかったわ!


うわーん、全身びしょびしょ…これじゃ人のこと言えない…


「ん?どうしたんだ、俯いて」


「あ、あんたには関係ない…傘差すから離れて…っくしゅっ!」


「!」


う、思わずくしゃみが…は、早く家に帰って着替えないと風邪引いちゃう!


「…すまない、気付かなくて。家まで送る間これを着ていてくれ」


「…え?」


ようやく傘を差した私の肩に、ふわりと何かが掛けられる。よく見ると、それは彼が着ていた黒光りの革ジャンだった。


え、なんなのこの気遣い!?6つ子は全員デリカシーのないクズだったはずなのに…!


正直これもびしょ濡れだから素直に喜んでいいのか分からないけど、な、ないよりは…うん。まだあったかいし…。


一応お礼…言っておいた方がいい?


「あ、ありがと…う!?」


革ジャンを脱ぎ去った彼の姿を見て、再びの衝撃。


まさかのタンクトップ!!?


この時期だからせいぜいTシャツか何かだと思ってたのにまさかの!というか単体で見るとますますアイタタタタァーーーッ!!!


「?どうしたんだ、そんなにじっと俺のボディを見つめて。ああ、もしかしてこの筋肉美に見惚れているのか?フッ、さすが俺の選んだミューズは目のつけどころが違うな」


また何か言ってるけど無視だ!とにかく見てられない!


「これ返す!」「は?うおッ」バサッ


革ジャンを少々乱暴に彼の体に被せ、傘を彼の頭上まで持ち上げる。


「え、え?何を…」


「私よりカラ松くんの方が寒そうだもの。家まで送るからキリキリ歩いて!ここからならうちより松野家の方が近いわ」


「あ、ああ…いや、なんかいろいろと逆になっ「文句ある?」ありまっせん」


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