第24章 悩める悪魔どもの集い
ごくり、と全員が息を呑む。
…そう。を巡る6つ子のこの熾烈な争いは、実は己の生死をも賭けた究極のデスゲームだったのだ…!「…え、ちょっと待って。これそういう話だったっけ?!」
「殺らねば殺られる…!」
「まさに血肉湧き踊る死闘…!」
「勝利の女神こそ、我らの愛する彼女、…!」
「彼女の寵愛を受けた者のみが、この地獄から這い上がることができる…!」
……………
「いや、みんな何乗せられてんの?!この話そんな重い設定背負ってないからね?!大体1人の女を取り合って兄弟同士で殺し合いとかギャグでもなんでもないから!昼ドラもびっくりだよ!」
…え、そうなの?面白そうだと思ったのになぁ。「くぉらぁッそこ!本音が駄々漏れなんだよ!ってかさっきからあんた誰だよ!」
「チョロ松、つっこんでばっかで疲れねぇ?将来ハゲるよ〜」「お前にだけは言われたくないわ、クソ長男!ハゲ言うな!」
さて、チョロ松いじりはこのくらいにして。「だからあんた誰!」
おそ松が腕組みをして、何やら考え始めた。
「う〜ん…やっぱここはアレしかねぇかなぁ」
「……え。おそ松兄さん、まさか…!」
「一松兄さん、なんのことか分かるの?」「…いや、さっぱり」「今の台詞いる?!」
「おそ松、一体何を悩んでいるんだ?」
「いや、ほら。俺たちが彼女を好きなのは周知の事実だろ?けどさぁ、肝心の彼女の気持ちがまだ定まってないみたいなんだよなぁ」
「そ、そりゃまぁ、無理もないんじゃないかな?いきなり同じ顔の幼なじみ6人に求愛されたら、すぐに結論なんて出せないよ。僕が逆の立場だったら1ヶ月は悩むかも」「それもすごいなトッティ」
「だからさ、彼女の気持ちを間接的にでも知るためには、ちょい強引だけどアレしかないと俺は思うわけよ」
「そのアレってなんなのさ?」
「よし!さっそく準備だ!」「いや、1人で納得して話進めようとしないで!」
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程なくして、
(便宜上は)おそ松による¨アレ¨が開催されたのだった。
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