第24章 悩める悪魔どもの集い
5人は冷や汗を流しながら、背筋を伸ばして硬直する。おそ松はその様子を見てニヤリと笑んだ。
「あり、いないの〜?うんうん、素直な弟はお兄ちゃん大好きだからこれ以上の追及はしないでおこうかなぁ〜」
(((((ほっ)))))
「た・だ・し!」Σ(((((ギクゥッ!!)))))
「カリレジェ人間国宝の長男様を差し置いて、一足早くカースト最下位から抜け出しやがったお前らには、きつーいきつーい罰ゲームを受けてもらいまーす♪」
Σ「「「「「えぇぇぇぇーーーッ!!?」」」」」
「異論は受け付けねぇよ?っつーわけでー、そうだなぁ。まず手始めに、全裸でご近所一周してきてもらおっかな☆」「いやそれ罰ゲームどころじゃねぇし!立派な犯罪だから!僕ら全員もれなく警察に連行されるからね!?」
ちぇー、とつまらなさそうにおそ松は唇を尖らせる。対して5人の弟たちは今にも打倒・長男の徒党を組みそうな勢いで、彼を睨んだ。
「だ、大体、おそ松兄さんだって人のこと言えないでしょ!この間堂々と朝帰りしてきたじゃない!」
「そ、そうだぞ兄貴!俺なんて一番最初だったからすでに忘れられてそうで不安な夜を過ごしているというのに…!」
「……普通に考えて、一番最後の方がある意味有利だよね。記憶に残るっていうか」
「おそ松兄さん!いいとこ取りはずるいよー!」
「っていうか、こうなるの狙ってたんじゃないの?俺たちの中で最たるクズって兄さんだよね?!」
口々に喚く弟たちの文句を、おそ松は黙って聞いていた。
そして…
「へぇー、さすがお前らよく分かってんなぁ。…で?だったらどうなんだよ」ゴゴゴゴ…
(((((出た…!悪魔の微笑み、真ゲススマイル!!)))))
「お前ら如きが長男の俺様に勝てると思ってんの?まさか…俺たちがライバル同士だってこと、忘れたわけじゃないよなぁ?」