第24章 悩める悪魔どもの集い
とある日のこと。
「よーし、全員揃ったな!」
松野家長男・おそ松の号令で、ちゃぶ台を囲むように居間に集合した5人の弟たち。
全員どこか不服そうな顔をしながら、仁王立ちしているおそ松を見上げている。
「ねぇ、いきなり呼び出して一体なんの用なの?おそ松兄さん。僕これからにゃーちゃんのライブがあるから手短に済ませてほしいんだけど」
「僕も女の子たちとデートの約束があるから準備しなきゃいけないのにさ〜。くだらないことだったら怒るよ?」
「……猫に餌やりに行きたいから早くして」
「やきう!やきうしたい!」
「フッ…俺はカラ松ガールズとの出会いをs「はいはい、お前らの主張はよーく分かったから少し黙れ」
おそ松はどかっと腰を下ろすと、一拍の間を置いて静かに口を開いた。
「…お前ら、お兄様をなめるなよ」
全員が一斉に顔を見合わせる。おそ松は続けた。
「チョロ松。お前最近ライブなんか行ってねぇだろ?カモフラでどっか出掛けてっけどそれハロワだよな?いつもと明らかにテンション違うからすぐ分かる」Σ「えっ!?」
「トド松。女の子と会う予定なんかほんとはないだろ?こないだスマホで誘いを断ってんの聞いたことあるし、外出も少なくなったよな」Σ「う…っ!」
「一松。最近路地裏やめて公園で餌やりしてるよな?人目につくの嫌いじゃなかったっけ?」Σ「…っ!」
「十四松。思い切り素振りしたり遊びに行ったりしてるわりには傷も作ってこなくなったし服装も汚さなくなったよな?お前らしくないねー」Σ「う、うぃっす…」
「カラ松。…はめんどくさいから省略」「え」
「なーんか怪しいよなぁ、お前ら。…これは俺の勘なんだけど〜、いやあくまで勘ね?
彼女ができたとか〜、
童貞を捨てたとか〜、
何らかの外的要因があって、今さら?まともな人間になろうと努力してるように見えるんだよねぇ。いやマジただの勘よ?俺はそう見えるってだけのハナシ。はい、『俺、僕は違います!』って自信を持って主張できる松は手を挙げて〜」
(((((こ、これは確実にバレてるやつだ!!!)))))