第23章 愛より深く【おそ松】※
…おそ松、かぁ。
自室のベッドに仰向けに寝転がり、ぼーっと天井を見上げながら先ほどのチョロ松との会話を頭の中で反芻する。
もしそれが事実なら、今さらではあるけど彼を見る目が変わるかもしれない。少なくとも¨ドクズド変態バカ長男¨の汚名は返上してあげてもいいかも…なんて。
一応本人にも聞いてみよう。ただ、次に会った時にはほぼ確実に何かされそうだけど。
…彼とも関係を持ってしまったら、いよいよ後には引けなくなる。
みんなお互いをライバル視してるみたいだし、このまま穏便に仲良くなんてできないわよね。かといって6股は無理。物理的にも精神的にも。
恋心を自覚してしまったからこそ、こんなに悩んでしまうのね…
時計を見上げると、すでに0時を回っていた。
徐々に睡魔が襲ってくる。いい加減眠って体を休めないと。
瞼を閉じると、間もなくして意識が絶たれ、私は深い眠りについた。
…だから、気付かなかった。
「……お、寝てる。一歩遅かったな〜…まいっか♪」
この家に1匹、
悪魔が入り込んでいたことに。