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【おそ松さん】6人の悪魔と愛され幼なじみ

第21章 嵐は突然やってくる





ほら!言わんこっちゃない!早くもおそ松まで帰ってきてしまったわ!


「ああ、おかえりおそ松兄さん。僕もついさっき帰ってきたんだけど、他に誰もいなかったよ」


「ふーん…」


………


え、なんなの、この不自然な間は。まさかバレてるとかじゃないよね?


「ってかさー、聞いてくれよチョロ松ぅ。パチ今日もぜーんぜん当たんなくて俺泣きそうなんだよねぇ。っつーわけで!無一文になったかわいそうなお兄ちゃんにカンパしてくれよ〜」


深読みしすぎた。いつも通りのクズでかえって安心したわ。


「はぁ?嫌だよ。そもそも無一文になるまでパチンコに興じるなって話だからね。そんなに金が欲しいならさっさと働けば?」


「え〜、シコ松に言われたくな〜い」


「クソ長男やんのかコラ」


ちょ、ちょっとちょっと、何さらっと自然な流れで喧嘩し始めてんのよ!余計ややこしくなってきたわ!


十四松に目だけで助けを求めるも、彼は困り笑顔で首を横に振るだけ。


つ、詰んだ…?もしかして詰んだの、これ?ゲームオーバーですか?


押し入れの外では相変わらず二人が低レベルな言い争いをしている。ますます脱出しづらくなってしまった。


「……」


「え?」


なぜか股関を押さえてもぞもぞしている十四松。…まさか。


「と、トイレ…行きたくなっちゃった…」


Σぅおおおぃッ!!このタイミングで!?


「が、我慢して十四松!もう少しの辛抱だから!…多分」


「き、嫌わないでほしいっす…」「いやなんで洩らすの前提なの!我慢!男の子でしょ!」「こ、声大きいよ、。兄さんたち…」


は!し、しまった、つい!


慌てて口をつぐみ、耳を澄ませる。でも二人はまだ口喧嘩?をしていて、気付いてる様子はない。よかったぁ…


にしても、新たな問題ができてしまったわ。これはもう、なんとか理由こじつけて十四松だけでも外に出すべきかしら?それしかないわよね、人間誰しも生理現象には敵わないもの。


「…十四松、トイレ行ってきなさい」


「?いーの?」


「その代わり、なんとかうまい言い訳作ってやり過ごすこと!私はここに隠れてるから、トイレが済んだら二人を怪しまれないように追い出すこと!できる?」


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