• テキストサイズ

【おそ松さん】6人の悪魔と愛され幼なじみ

第20章 ¨好き¨の意味【十四松】※





したくないって…じゃあさっきのは…


「ねぇ、。そんなに、僕と二人きりになるの、嫌なの?」


「…!」


低い声が耳に届く。顔は見えないけれど、きっと彼は今、いつもの笑顔を封印しているに違いない。


それくらい…悲しげに聞こえたから。


「い、嫌なんて思ってないわ。どうしてそんなことを言うの…?」


「だって、さっきからぎこちないよ。何かを必死に避けようとしてるっていうか…僕のこと、嫌いなのかなって思っちゃって…」


気のせいじゃない。体も、声も震えてる。泣いてるの?私が彼を泣かせてしまったの?


そんなつもりじゃなかったのに。私の無神経な態度が、彼を傷付けていたんだとしたら。


…謝らないといけない。


「…!?」


私は可能な限り体を動かして振り向くと、彼の頬に手を添え、そっと唇を重ね合わせた。


涙目だった彼の瞳が大きく見開かれる。やがて唇を離すと、彼の顔は真っ赤に染まっていた。


「///あ…え、えと…っ」


「…ごめんね。私が全部悪かったわ」


「え…っ」


「あなたのことが嫌いなわけじゃない。むしろ好きよ。その…あなたの欲しい¨好き¨とは少し違うけれど、でも好意を抱いてるのは変わらない」


「…」


「二人きりになるのは、確かに避けてた…でもそれは嫌だからじゃなくて、気持ちの整理がついてなかったから。流されて中途半端な気持ちのままするのは、何か違うんじゃないかって迷ってたからなの。…でもそれが逆に、あなたを傷付けてしまう結果に繋がってしまった。本当にごめんね、十四松」


もう一度唇にキスをすると、彼が動いた。


「…ん…っ///」


後頭部を手で抑えられ、上書きするように深く口付けられる。私は瞼を閉じてそれを受け入れた。


「…はぁ…っごめん…なんか、我慢できなくて…」


「十四松…」


こつん、と額を合わせ、お互い見つめ合う。暫しの沈黙の後、彼が口を開いた。


「…本当は口止めされてたんだけど…実はね、僕、君が兄さんたちやトド松としたこと、知ってるんだ」


/ 278ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp