第19章 星に願いを
チョロ松がツッコミながら紙テープをほどき始める。十四松はくるくると回って「あ〜れ〜」とか叫びながら普通に楽しそう。
「十四松、料理はもう少しでできるから。あとはデザートだけよ。そっちは?」
「うん、こっちは準備オッケー!あ、でも僕今からおそ松兄さんとコンビニにビール買いに行ってくるから、帰るまでまだパーティーは始めないでほしいッス!」
「結局は飲みたいだけなのね…」
「あー…僕らはともかく、おそ松兄さんは酒豪だからね。君はお酒平気?」
「うーん、あまり飲まないのよね。缶ビール一本くらいなら付き合うわ。十四松、あまり遅くならないでよ」
「了解でありマッスル!」バビューンッ
…七夕パーティーかぁ…どうなることやら。
あ、そうだ。
「チョロ松。みんなはお酒強いの?」
「え?ああ、人それぞれだよ。カラ松と一松はほとんど飲めない上にすぐ酔っぱらうし。そうでなくても、アルコールが回るとみんなテンションおかしくなるから、そうなったら君は逃げた方がいいよ」
う…想像しただけで危険そうね…。
だったら¨あれ¨を実行するのは食事の前にしよう。ぐでんぐでんになってからじゃ遅いわ。
「どうしたの?ちゃん」
「あ、ううん、なんでも!さ、料理を運ぶわよ」
実は私が一番子供っぽいのかも、なんて考えながら、準備したデザートを冷蔵庫に入れ、できあがった料理を持って居間に向かった。
「…あら?」
居間に…入ったはいいんだけど。
「え、ちょっと…」
さ、さっきと変わってなくない?!いえ、強いて言うならば、¨どうにかしようとした¨形跡は残ってるけれども!そこら辺に紙テープやら折り紙やらクラッカーやらがほっぽり出されてるもん!
「…料理、できたんだ」
ちゃぶ台を囲んで座っている3人。その中の一松が私たちに目を向ける。
「い、一松…これはどういうことかしら…?」
「クソ松に聞いてよ」
いきなり投げやりか!
「カラ松?どういうこと?」
「と、トッティに聞いてくれ」
ちょ、おま。せめて目合わせろ。
「トド松…?」
「ぼ、僕知らなーい♪」
ブチッ
「貴様らぁぁぁぁ!!!」「わぁぁ!ちゃん、早まらないで!」