第18章 甘い甘い蜂蜜のような【トド松】※
これは…狙ってやってるのか本心なのか計りかねるわね…前回もこんな感じで私を油断させた挙げ句の犯行だったわけだし。
いい加減、私も素直になりたいのに。あなたたちと仲良くしたいって。
…というか、カラ松と一松とは仲良しどころの関係ではなくなってしまったし。意地を張るだけ無駄かしら。
「…はぁ。疲れた」
「え?」
「みんなと再会してから私、毎日神経すり減らしすぎて疲れてるのよ。何かしら事件事故が起こるというか…」
するとトド松は、納得したようにポンと手を叩く。
「ああ!例えばクソ松兄さん…じゃなかった、カラ松兄さんとか、ネコ松兄さん…じゃなかった、一松兄さんとのこととか?」
Σ「な!?」
驚く私を見て、彼は首を傾げた。
「あれ?まだ僕詳しいこと何も言ってないのに、どうしてそんなに驚くの?」
!し、しまった、罠?!というかその澄んだ瞳をやめなさい!
「おかしいなぁ。カラ松兄さんと一松兄さんと何かあったとしか思えないよね、その反応♪」
っいや違う、こいつ確信犯だ!知っててからかってる!愉快そうだもん顔が!
「く…っ!そ、それ以上言ったら怒るわよ!」
「もう、落ち着いてよちゃん。大体怒る相手間違えてない?僕にバラしたのは一松兄さんだよ?」
「…は?」
一松?一松が?
いやいやいやいや嘘でしょ。面と向かっては口止めしてなかったとはいえ、なんかこう、雰囲気で分からない?普通察してくれるはずよね?あとこれは私の勝手なイメージだけど、彼ってそう簡単になんでもほいほい喋るように見えないんだけど…
「あ、一応兄さんの名誉のために言っておくと、正確には口を割らせたのは僕だよ。ネコ缶一週間分奢ってあげるって言ったら、あっさり教えてくれたんだ☆」
Σ一松ぅぅぅぅ!!?ネコ缶に負けるの私の気持ちは!?
今度会ったら鉄拳制裁よ…私にも心の準備ってものがあるんだから!
「でも結局トド松が悪いんじゃない!あんたが一松を唆すから!」
「てへ☆ごめんなさーい♪」「反省してないな!」