第4章 松野おそ松という男
私が6つ子の誰かにドキドキなんてするはずない!…するはず…
ない、のに…
「…!!///」
「ちゃん?どしたー?」
ま、ままま、待って!?この状況って実はけっこうやばい?!
相手はともかく、今現在私は一人暮らしの部屋で男の人に押し倒されて身動きができない状態なわけで…こ、これって、これって…!!
警察を呼ぶしかないじゃない!!(←超絶理論)
「おーい…もしかしてなんかとんでもないこと考えてる?」
「ケイサツヲヨビマス」「なんで片言!?」
だめだ、まともに顔合わせられない!いくら相手はあの6つ子のうちの1人とはいえ、同い年の男性なわけで!
「まぁとにかくさぁ。答えてよ」
「う…答えたら離してくれる?」
「離す離す」
いまいち信用できないけど…適当に言っておこう。
「…えーっと。おそ松くん?」
「うわ、当たった!つまんねー」
イラッ「ちょっと、なんでつまらないのよ。当たったんだからいいでしょ、はい離して」
「へいへ〜いっと」
あれ、意外に素直。ひとまず解放されたぁ…よかった。
「っていうか!なんでうちを知ってるのよ。引っ越してきたばかりで誰にも教えてないのに!」
「ああ、デカパン博士に高性能レーダーを作ってもらって、それで探し当てたんだよねぇ♪君が昨日使った爆弾も博士の発明品だろ?文句言えないよな♪」
どっ、どこまでもムカつく!その余裕綽々の笑顔をビンタで崩してやりたい…!
「そっ、そこまでして私を追ってきた理由はなんなの?まさか昨日の仕返しって言うわけじゃないでしょうね!チビ太から全部聞いてるんでしょ?あれは昔あんたたちに虐められてた私の、13年越しの復讐なのよ!それの仕返しなんてお門違いにも程があるわ!」
「まぁまぁ、落ち着けって〜。誰も仕返ししに来たなんて言ってないだろ〜?」
「じゃあ何!?」