第17章 悪魔たちの日常
街での買い物ついでに、見知った姿がないか辺りを念入りにチェックしてみる。
するとまぁ、なんというご都合主義!いましたよ、見知った姿×2!
それぞれ黄色とピンクのツナギを着た6つ子のうち二人が、正面からこちらに向かって歩いてくる。
あれは、多分十四松とトド松ね。仲良さげに話しててまだ私に気付いてないけど、ここは声をかけるべきかしら?
…いえ、私の目的はあくまで悪魔の日常を探ること(だったっけ?)。下手に声なんてかけず尾行一択よ!
私は物陰に隠れ、二人が通り過ぎるのを待ってからこっそり後をつけ始める。周囲に怪しまれないよう、「私も行き先同じなんですー☆」な雰囲気を装いつつストーキングしなければ!
二人からつかず離れずの距離をキープしながら様子を窺う。なんというか、本当に仲が良さそう。雑音で会話までは聞き取れないけど、笑いながら話してるし楽しいんだろうな。
どこに行くのかしら…何も持ってないから、ただの散歩?
まぁいいわ。ついていけば分かることよ。