第2章 六つ子は朝が弱い。
「F6の皆さん入られまーす。」
六つ子「おはようございます。本日はよろしくお願いします!!」
車の中でなんだかんだ言いながらも台本は読ませることに成功し、六つ子に『挨拶だけはしっかりする!!そしたら後で御褒美上げるから!!』と言って挨拶を約束させた。
なんとか、挨拶はきちんと出来たな…。
?「おー、君らかF6って。最近話題の〜。」
私がスタッフに挨拶をして回っていると、普通なら同じ顔が6つと言うその奇妙な光景に出演も誰も話しかけないのだが、今回は6人に声をかける人物がいた。
か「…あーっと。」
「…今日司会の芸人の山内さん。」ボソッ
初めに声をかけられ戸惑った様子のカラ松をみて、すかさず近くに行き耳打ちする。
ち「初めまして、楽屋挨拶に伺ったのですがいらっしゃらっしゃらなかったので、挨拶が遅くなってしまい申し訳ありません。」
と、それを聞いて空気を読んで話を変わるチョロ松。
ナイス、チョロ松!!後でにゃーちゃんのブロマイドあげるから!!
山「あー、すまんな。今日ちょっと立て込んでて楽屋入るの遅なってん」
お「改めまして、今日は宜しくお願いします。長男のおそ松です。」
か「次男のカラ松です。」
ち「三男のチョロ松です。宜しくお願いします。」
い「…四男の一松です。」
じ「五男の十四松です!!趣味は野球ですっ☆」
と「末弟のトド松です!宜しくお願いします♡」
おぉー、あのクズニートが自ら挨拶を…あ、ちょっと泣けてきた。
山「おー、同じ顔が6つもあってしかも美形やと迫力が違うなぁ…。」
六つ子「いやいやそんな、美形だなんて。」
山「声も揃うか!!君ら面白いなぁ…番組でちょっといじらしてもらうわ!!」
お「はは、御手柔らかにお願いします。」
そう言って山内さんはプロデューサーに呼ばれ離れて行った。
それを見計らってみんなに駆け寄る。
「みんなすごいよ!!きちんと挨拶できたね!!」
お「彼方、俺らのこと幼稚園児だとでも思ってたの?」
と「可能性はあるね。だって彼方ちゃんだし。」
「こりゃ本気で御褒美考えなきゃな…。」
か「ん、何か言ったか?」
「いえ何でも!?あ、ほらリハ始まるから頑張って!!」
カラ松の質問を誤魔化すように、六つ子を送り出した。
あー、本当に御褒美何にしようかなー…。