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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第9章 8 Melody.〜天side〜




「ここは……」



手に痛みを覚えさせてからどれくらい経ったかはわからない。
けどフと気がつくと、ボクは実家にいた。


見覚えのある机。
見覚えのあるベッド。
見覚えのある写真立て。


ここは……昔のボクの部屋だ。



(どうして……)

「天にーい!!」

「……陸?」

「天っ!!」

(!今の声は……)
「……?わっ……!」

「遊びに来ちゃった!」

「え……」



そこへやって来たのは陸と。
しかし姿は小さな子供だった。

抱きついてきた彼女と自分の頭の位置が大して変わらない事から、ボクも幼児化しているのがわかる。


昔に戻ったのか……はたまた夢か……。


いや、時を戻すのは不可能だからこれは夢だ。



「もう姉!ほとんど毎日来てるだろー?」

「あっ、そうだった!はははっ!」

「っ……」
(可愛いから笑わないで)

「ねぇ天!一緒に遊ぼー?」

「いいよ」
(可愛いから上目遣いしないで)



の事を好きになったのはいつだっただろう。
気づいた時にはそうなってたから、ハッキリとはもうわからない。


一緒にいるだけで気持ちがフワフワしてドキドキして……とにかく毎日が楽しかった。



「2人は何したい?」

「トランプ!!トランプやろうよ!」

「えー、昨日やったよー?私は人形遊びしたーい!!」

「それってリ◯ちゃん人形だろ?!」

「うんっ!持ってきたよ!」

「人形遊びするならこっちの仮◯ライダーにしようよ!」

「ヤダ!可愛くない!リ◯ちゃんの方が可愛い!」

「クスッ……」
(可愛いのはと陸だ)

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