第9章 8 Melody.〜天side〜
この部屋には自分達以外誰もいないからと、ボクは2人を目の前に跪かせ……腕組みをして言葉を待った。
すると楽と龍がチラホラと話し始める。
こちらからの無言の圧力に負けて白旗をあげたようだ。
「昨日お前が帰った後、龍と2人で小鳥遊事務所の寮まで行った。と話がしたくてな」
「IDLiSH7のみんなに囲まれて、かなり守られてたよね」
「ああ。和泉弟なんか最初〝はいない。今は事務所だ〟とか嘘ついてたしな」
「……」
そんな事どうでもいい。
ボクが1番知りたいのは……楽と龍がに会ったかどうかだ。
……聞いたら心に新たな傷を負うってわかってる。
けど何故だかどうしても知りたかった。
聞きたくもない言葉を、自ら進んで聞こうとしているボクは相当なバカだ……。
「ああ言ってたね。でもあれはちゃんを守る為に、」
「もういい。付き合いきれない」
「んだよ。お前が言えって言ったんだろ」
「誰も話を終わりにするなんて言ってないでしょう。次にボクが言う事……どうなのか正直に答えて」
「な、なんだ……?」
(本当は聞きたくない……なのにどうして……)
「……」
「早く言えよ」
「天……」
(どうして……ボクはこんなに聞きたがるんだ……っ)
「……さんと……」
〝会ったの?〟