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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第8章 7 Melody.




「だから陸は可愛いんだってば」

「もうやめてよ姉ー……」

「ふふっ」

「おっ!元気になったみたいだな!」

「三月さん……!みなさんも……まだ帰ってなかったんですか?」

「お前さん置いて帰れるわけねーだろー?」



落ち着きを取り戻した私と陸。
ドアを開けると、レッスン室の外ではみんなが待っていてくれた。


けど三月さんは苦笑い。
にしてもよかった!!って、私と肩を組もうとしたから。



「危うく触るとこだった……」

「ありがとうございます気遣って下さって……」

「怖がらせるわけにはいかないからな」



この人達なら、多少は触れても触れられても大丈夫な気がする。
でもいざとなると……私はきっと拒絶してしまうんだろう。


だから今の感じが丁度いい。
丁度いいけど……なんだかちょっと寂しく感じる。



「ちゃんどうしたの?まだ不安だったりする?」

「あ……いえ違うんです壮五さん。私が怖いと思わなかったら、もっとみなさんと仲良くなれたのになって……」

「そんな……今でも仲良しだと僕は思うけど……」

「そーだぞ。りんは、もう俺達の仲間だろ」

「環くん……」

「だから、あんたがいらないって言ったこの王様プリン、俺食っていい?」

「えっ……?」

「環くん……!それは彼女にって買ってきたんだろう?ならちゃんにあげたほうが……」

「ふふっ、いいよ環くん」

「よっしゃ!!」

「あっ……!ごめんね、ちゃん」

「いいんです。……でも環くん、寮に帰ってからにしよう?」

「ヤダ。今食う」

「もう環くんってば……」

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