• テキストサイズ

【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第7章 6 Melody.〜天side〜




ちょっと待ってろと言って消えていった四葉環。

中で待ってもらう気遣いは出来ないの?と思いながらも、ボクは言われた通り外で出てくるのを待った。


が来てくれるのを願いながら。



「天にぃ!ごめんね、待たせちゃって……」

「陸……」

「え、えっと……姉の事なんだけど……」

「……」

「まだ会いたくないって……」



しかし開いたドアから顔を見せたのは陸だけ。


まただ……。
または会いたくないと言う……。


もはやその言葉は、ボクにとって鋭利な刃物と同じだ。
深く突き刺さって……胸をえぐってくる。


凄く痛い……。



「ふふっ……」

「てっ、天にぃ……?」

「どうして……」

「……?」

(どうしてボクにはそればっかり言うの……っ)



理由はわかってる。

けど陸には会えてボクには会えないだなんて……そんなの意味がわからない。
何故ボクには条件をつけるの。


こっちはこんなに会いたいと思ってるのに……。



「ど、どうしたの……?」

「……なんでもない。帰るよ」

「えっ……ま、待って!オレもう一回姉と話してみるから……!」

「余計な事はしないで。無理矢理会わされても嬉しくない」

「嘘だ……」

「……嘘じゃな、」

「嘘だ!!じゃあなんでそんなに苦しそうな顔するんだよ!天にぃ!!」

/ 395ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp