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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第7章 6 Melody.〜天side〜




と、話はまとまったのだが……



「……あの人達は何を考えてるの」

「でも順調に用意は進んでるみたいだよ。百さんが言ってた」

「だからってデビューはまだ早いでしょう」



本日最後の仕事であるラジオ出演を終えた後、龍が嘘みたいな事を言ってきた。


〝それにしてもあの番組でデビューか……それまでには気持ちを楽にさせてあげたいよね〟


問いただせば今日の朝、ボクが事務所に来る前……百さんが電話で言っていたそうだ。

「今度ちゃんにも出てもらうんだ!そこでデビューもしちゃう!!」と。



「Re:valeが直々に頼んで事務所もOKしたんだ、大丈夫だろ」

「……そうは思えない」

「もしダメなら向こうの社長さんだって断ってるはずだよ」

(だとしても早すぎる)
「……」



……収録日は明後日。たった2日ではフォローも何もない。
一度ついてしまった負の印象は、そう簡単には消えてなくならないのだから。


こんな大事な事……よくも黙っていられたなと思う。



(……行こう)
「お疲れ様」

「は?おい、いきなり話終わらせんなよ」

「もう仕事は終わったでしょう」

「仕事は終わっても話は終わってねぇだろ」

「約束に遅れるから邪魔しないで」

「約束……?天って彼女いたのか?!」

(……バカ)
「なんでそうなるの」

「あ、いや……デートの約束かなって……」

「そんなわけないでしょう。とにかくボクは帰るよ」

「おい待て!!……ったく!」

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