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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第7章 6 Melody.〜天side〜




「やろう、天。もしかしたらもの凄い逸材かもしれないじゃないか……!そんな種を……芽ぶく前から死なせるなんて可哀想だよ……」

(確かには歌が上手い。……可愛いし)
「……」

「俺達はする。あのRe:valeが推すような奴だ、価値はあんだろ」

(ボクも見てみたいよ。がマイク握って大舞台に立つ姿をね……)
「そんなにその人を助けたい?」

「ああ!」

「まっ、俺は興味があるってだけだけどな」



暫く話し合った結果、どうも2人の意見は変わりそうにないとボクは判断した。
楽と龍にここまで言わせるなんて……はある意味凄い存在だよ。


同じ事務所ならまだしも、彼女はライバル事務所の人間なのに……。



「……そう。わかった」

「あ……ははっ!よかった!」

「ただし少しだけだよ。彼女が自力で乗り越えなきゃ意味がない」

「わかってる。俺らは周囲の声を雑音に変えてやるだけだ」

「クスッ、かっこいい」

「……バカにしてんのかお前」

「褒めてあげただけ」



しかしフォローすると言っても、はまだ表に出ていない存在。

直接会えれば色々言葉にして伝えられるけど、今は出来ることをしても間接的にしかならない。



(……キミはボクに会いたくてアイドルになったんでしょう?だったら……)



だったらボクを見て。
近いようで遠いこの距離からキミを応援してあげる。

そして胸張ってデビューしてボクに会いに来て。


その日が来るのを楽しみにしてるから……。

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