第6章 5 Melody.
「おはようございます。……って、皆さん何やってるんですか?」
「おわっ?!お前ら早く隠せ……!」
「三月さん……今何を……」
「なっ、なんでもねぇよ!だよな壮五!」
「えぇっ?!僕に振るんですか?!」
Re:valeさんの番組をみた次の日。
朝事務所に行くと、IDOLiSH7のみんなが揃って何かをやっていた。
私が来た途端バタバタし始めたから……明らかに隠し事をしているというのがわかる。
なんだろうとよく目を凝らしてみると、三月さんの背に一つのスマホがあった。
「あー……おはよう。今日もいい天気だなー」
(誤魔化そうとしてる……)
「大和さん……何を見ていたんですか?」
「み、見てねーよ。なーナギ」
「YES.ワタシ達、何も見ていません」
「……嘘ですよね?ちょっと三月さん、私にも見せてください」
どうしても気になって三月さんのスマホを見ようとする私。
でも陸が待ったをかけてきた。
凄く暗い顔をしているから良い話ではないって直ぐわかったけど……まさか私に関係ある事だったなんて……。
「隠したってバレるよ……だからオレから話す」
「待ってください七瀬さん!本人はまだ知らないかもしれないんですよ……?!」
「そうかもしれない……でもさっき廊下で姉のマネージャーとすれ違ったんだ。あの人はもう知ってるみたいだったから、姉の耳に入るのは時間の問題だと思う……」
「だから事の原因である自分から話して責任を取る……そう言いたいんですか?」
「うん……オレが悪いから……」