• テキストサイズ

【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第6章 5 Melody.




なんて和んだ事、夜にはもう忘れてしまった。



「姉天にぃだよ!かっこいいよなぁ……」

(ほんと……凄くかっこいい……)



陸の部屋に行って並んで見始めた頃は仲良く見ていた。
まあ……たまに切なくなったりしたけど。


でも陸と一緒だと嫌な苦しさは感じなかった。
ただひたすらかっこいいなって……ずっと見惚れて。



「うぅっ……本当にかっこいい……」

「ははっ、声に出てるよ」

「えっ……?!」

「そんなにビックリしなくてもいいだろ?オレは姉の気持ち知ってるんだし」

「そうだけどっ……」

「恥ずかしい?」

「うんっ……」

「もう姉可愛すぎだよ。天にぃに見せてやりたい」



純粋に天の事が好きな私しかいなかった。
6年前の出来事が起きる前の自分みたいに。


テレビとはいえ、彼を見て胸の奥がこんなにも温かくなるのは久しぶりだ。


けど……



(見せなくていい……っ)

「ーー最近あのIDOLiSH7が所属する小鳥遊事務所に女の子の新人ちゃんが入ったんだって!名前はちゃん!!」

(え……?)



番組終了間際に百さんが言ったこの言葉のせいで、胸に抱えていた熱が冷めてしまった。


どうして私の名前が……?


共演話といい……Re:valeさんはいつどこで私を知ったのだろう。

……いや、それより番組内で名前を言った事の方が謎すぎる。



「何……今の……」

/ 395ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp