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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第6章 5 Melody.




(ああっ……もうどうしよう……っ)



まさかの重大発表を聞いた私は、フラフラと1人でレッスン室までやって来た。
マネージャーはRe:valeさんの事務所に報告の電話をしに行っている。


しかしとんでもない事になってしまった……。
テレビにデビュー……いきなりこんな派手な仕事、無事にやり遂げられるだろうか。



(ううん、やらなきゃ……!アイドルとして成功するんでしょ……!)



ウジウジしたってダメだ。事務所と契約した時点で私はアイドルの端くれ。
遅かれ早かれ誰かと共演する日は来るんだ。


それが早かっただけ。
凄く早かっただけ。



(よし!曲をもっと完璧にしなくちゃ!)



自身を奮い立たせ、テープをデッキに入れる私。
曲が流れ始めると自然と集中出来て……身体もちゃんとステップを踏んでくれる。


でも歌いながら踊るってこんなに大変なんだと改めて思った。
時々混乱しそうになるから。

だけど本番で失敗なんか出来ない。
そうならない為にも沢山練習しなきゃ。



(もう1回っ……!)

「姉!」

「え……陸?」

「聞いたよ!百さん達との共演!」

「あ……うん。私もさっきマネージャーから聞いて……」

「おめでとう!オレちゃんと録画しておくから!」

「あ、ありがとう」
(でもそれなんか恥ずかしいな……)

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