第6章 5 Melody.
「本当ですか!社長さん!」
「うん。早くデビューさせてあげたくってさー丁度良かったよ」
「ははっ!やったー!!やったよユキ!!」
「う、上手くいったのか」
「うん!!これでちゃんと一緒に仕事ー……あ!社長さん!もう一ついいですか?!」
「なんだい?」
「ちゃんのデビュー曲!オレ達の番組で初披露させちゃうなんてどうですか?!」
「おいモモ……!そこまでは流石に……」
「うん、オッケー!」
「やったー!!」
「え、大丈夫なのか?」
「もうバッチリ!!モモちゃん感激!!」
と、デビュー曲披露までサクサクと話が進み……決定したのである。
全て上手くいった事に百はテンション高くガッツポーズ。
電話を切ってもそれはおさまる事なく続き……「ねえユキ!どんな衣装にしようか!オレ達もオシャレしなきゃだよ!」とか「ユキ!写メ撮って!ちゃんとのツーショット!!」とか言ってうるさい。
「落ち着いて。先ず衣装はいつもと同じだ」
「えー!!」
「写メは彼女が許可したらな」
「するする!絶対するって!」
「全く……気が早すぎだ」
まるで興奮した子供をあやす父親みたいな絵だ。
少し呆れながらも温かい目で見守る千が当然父親役で。
彼もに興味はあるけど、百みたいにはしゃいでまでは喜ばない。
落ち着いた大人だ。
「もう楽しみ!ワクワクしちゃう!」
「そうだな」
「全然そうは見えない!!ユキも笑って!!」
「笑ってるよ。心で」
「ダメダメ!ちゃんとこんな風に……!」
「ちょっ!やめひょ……!」
「ははは!!」