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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第2章 1 Melody.




「オレは言わなくてもいいよね」

「う、うん」



陸の事はちゃんとわかってる。

でも数年ぶりに見たからか、立派になったなとおばさんみたいな感想を持ってしまう。


1つしか歳違わないのに。



「私はみなさんのマネージャーをさせていただいております小鳥遊紡です!同性ですので、何かありましたら何なりと相談して下さいね!」

(女の子だ……嬉しいな……)
「ありがとうございます紡さん」

「さん付けじゃなくて結構ですよ!さんの方が年上ですから!」

(いいのかな……)
「あ……じゃあ紡ちゃんでいいかな?」

「はい!」

(可愛い子だな……私とは大違いだ)



女の子!って感じがする。
見た目も可愛いし、アイドルならこの子がなった方がいいのではと思った。


私は特別可愛いわけじゃないし、歌も上手いわけじゃない。

それに……男性が怖い。
だからナギさんにキスされた時震えそうになった。

……良いとこなんかなんもない。



「さん、どうかなさいましたか?」

「あ……ううん、なんでもないよ」

「何か悩み事でも……?話なら私聞きます!」

「だ、大丈夫だよ。ありがとう、紡ちゃん」
(こればかりは私がなんとかしないと……)



ある出来事があったせいで男の人が怖くなってしまった私。


でも今は思い出したくない。
考えただけで吐きそうになる。

社長には話したけど、まだみんなは気づいていないみたいだから……今はこのまま黙っておこう。


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