第2章 1 Melody.
何やら騒がしくなってきてしまったけど、社長の「ほら、自己紹介してあげて」という一言で場の雰囲気が変わり、みんながそれぞれ名乗ってくれた。
まだ私の恐怖心は残ったままだけど。
「和泉一織です。よろしくお願いします」
一織くんは高校生なのにとてもしっかりとしてる印象。
敬語なのは私が年上だからかな?と思ったけど、周り全員に同じ口調を向けていたから違うみたい。
自称、完璧な高校生……だそうだ。
「二階堂大和。まーてきとーに頼むわ」
大和さんはIDOLiSH7のリーダーだけどあまりそう見えない。
なんか締まりのない感じ。
でも最年長だから、頼れる部分があるのかも。
「オレは和泉三月!言っとくけど一織の兄ちゃんだからな!!」
……そうらしい。小さいなと思ってしまったことに心で謝ろう。
けど明るいから、一緒にいたら楽しく過ごせそうだ。
まあ怖いので、私はあまり一緒にはいたくないけど。
「四葉環。好きなもんは、王様プリン」
環くんは話し方からしてマイペースそうだなと思った。
我の道を行く……みたいな感じで。
ちなみに王様プリンは私も好きだ。
「はじめまして、逢坂壮五です。よろしくね」
壮五さんは見かけとても優しそう。
いつも見守ってくれているような安心感というものを醸し出しているように感じる。
なのに「所詮男だ……」と思ってしまう私をどうか許してほしい。
「HI、六弥ナギです。好きなものはレディとここーなです」
さっき悲鳴をあげた人だ。
こんなに美形なのにまじかる☆ここなが好きだなんて意外である。
だがしかし、もう既にこの人は私の中で要注意人物になってしまった。
あのキスのせいで。