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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第5章 4 Melody.〜天side〜




ついポロっとこぼれた本音。
何言ってるんだろうって、また自分自身に対して苦笑してしまう。


でも楽と龍は真剣に受け止めたようで……ボクにこう言ってきた。



「……お前何かあったのか?」

「悩みがあるなら俺たちが聞くよ」



何かあったのか?……あったよ。
悩みがあるのか?……あるよ。


けど全部の事だから……いくら2人が心配そうにボクを見つめても打ち明けられない。

話だけでも誰かに聞いてもらえたら……少しは心が軽くなるかもしれないのに。



「……悩みってわけじゃないけど」

「なんだ?言ってくれ天!」

「おい龍、何力入れてんだよ」

「あ、いや……天の話を聞くってあまりなかったからつい……」

「まあ確かにな」

「もし何か抱えてるなら力になってあげたいんだ。俺たちは仲間で……友達だから」



仲間で友達ーー。
自分もそう思ってる。


でもボク達はあくまでビジネスパートナー。
仕事に友情はいらないって、自分はいつも一本線を引いて接してきた。

だけどそうやって壁を作るせいで、ボクは自らの首を締めている。

九条さんの底知れない期待に加えてへの想い。
これを全て1人で抱え込むのは正直辛い。


辛いけど……



「……いや、なんでもない」

「どうして……!この際何でもぶつけてくれ!」

「どーん。……これでいい?」

「天……!ふざけてないで……!」

「この話はおしまい。帰るよ」



やっぱりボクは何も相談しない。
自分を救えるのは彼女だけだ。

今1番大きいのはの事だから。



(……キミに会いたい……)

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