第2章 1 Melody.
「久しぶり!元気だった?!」
「うん、元気だったよ」
「オレずっと連絡待ってたんだよ?!今まで何してたの?」
「そ、それは……」
「はいはいちょっと待ってね。陸くんは彼女と知り合いかい?」
「はい!オレ達幼馴染なんです!」
「Noooooo!!!!」
レッスン室に響き渡る悲鳴。
誰?!と思いながら視線を向けると……そこには頭を抱えた金髪の男性が立っていた。
きっと凄く美形なんだろうけど……今は顔がくしゃくしゃに歪んでいるからなんとも言えない。
「リク!!こんな美しいレディと知り合いズルいです!!」
「ズ、ズルいって言われてもなぁ……」
「今すぐ紹介して下さい!!」
「あ……うん!この人はオレの幼馴染、さんだよ!」
「OH!!……なんてキュートな名前……!!」
とか言った後、彼は「マイガール……」と私の手を取りキスをした。
周りは「あー!!」とか「いきなり何してんだ!!」とか大声を出していたけど、された方の私は言葉が出ない。
男の人に触られたっ……しかも手にキスまで……っ。
驚いたというより怖くて……身体が震えそうになる。
「こらナギ!!がビックリして固まってるだろ!!」
「Noミツキ……これは照れているだけです」
「キメ顔で言うな!!」
「アウッ!!殴るなんて酷いでーす!!」