第4章 3 Melody.
「そっ、それより大和さんは!!」
「うおっ!な、なんだよ急に」
「大和さんは何してたんですかっ!!」
話題を変えなければ!
そう思った私はスポットライトを大和さんに向けた。
レッスン室なのに何かを練習してたわけじゃないし、1人で居たのはそっちも同じなんだから……何をしていたのかとても気になる。
「休憩」
「え……休憩ですか?」
「そう。エネルギー充電」
「は、はあ……」
(お仕事だったし疲れたのかな……)
「でもお前さんの顔見たら元気になったわ。いいねー恋する乙女ってのは」
「っ……や、やめてください……!」
「ほんと、顔がイケてると得だよなー。九条が羨ましいよ」
「いや、寧ろTRIGGER全員だな」って、大和さんはTRIGGERに敵意を表している。
私的には大和さんもかっこいいと思うのに。
メガネ似合うし、髪型も似合うし……一体どこが不満なんだろう。
「大和さんもかっこいいですよ……?」
「いいっていいってお世辞なんか」
「お世辞じゃないです……!大和さんはかっこいいです!」
「ちょ、そんなに力入れて言わなくても」
「歌もダンスも上手いですし、演技も凄く上手です!私ドラマ毎週みてたんですよ?!」
「そ、そりゃどーも……」
「それに昨日話したおじさんに対してあんなに怒った顔をしてくれて……それがとても嬉しかった……」
「えっ、俺そんな顔してたか?」
「はい。大和さんは優しい人です。私にとって大和さんは……優しくてかっこいい自慢の先輩ですっ!!」