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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第4章 3 Melody.




「ハァ……」
(ん……?)



って、色々思い返してたらため息が出た。
けど同時にノック音が聞こえたから視線をドアに向ける。


「!飯食おうぜ!」って、後から三月さんの声が追いかけてきた。



「わざわざ呼びに来てくださってありがとうございます……!」

「当然だろ?」

「ん……いい匂いですね。カレー……ですか?」

「おう!今日はちょっと奮発して、良い肉沢山使ったんだ!」



更にはデザートまであるようで、三月さんと一織くんの2人で作ってくれたらしい。

昼間の唐揚げ弁当じゃ悪いからって。



「そ、そんな気を使わなくても……」

「いいんだって!オレ達がやりたかっただけだからさ!」

「三月さん……」

「ほら!早く入れよ!」



三月さんに促されてダイニングへと繋がる扉を開けると……いきなりパァン!!という軽快な音が鼓膜を刺激。

ビックリして思わず目を瞑ってしまった私の耳は、続けて「ようこそ!!小鳥遊事務所へ!!」というみんなからの歓迎の言葉を受け取った。


でもクラッカーなんて誕生日みたい。
ちょっぴりおかしくてついつい笑ってしまう。



「姉のその顔、オレ大好きだよ」

「え……?」

「可愛いもん」

「っ……」



陸は昔から結構私に可愛いって言ってくる子だ。
そう思ったから口にしているだけなんだろうけど……その純粋さがたまに恥ずかしくなる時がある。


ちょっと顔が熱い。

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