第37章 36 Melody.〜天side〜
(今龍の家……)
「にラビチャか?」
「っ……誰だっていい」
「ははっ、連絡はちゃんと取ってるんだ。仲良しでよかった」
(……だって言ってない)
「はい、天にはジュース!」
「……ありがと」
練習後、龍が「久しぶりにウチに来ないか?」と誘ってきたから、今楽と一緒にお邪魔させてもらってる。
彼の部屋は……エロエロビーストの名が光るくらいムード満点だ。
本人にその気は無いんだろうが。
(ボクの部屋……こんなにムードない)
「じゃあ乾杯しよう!二人共グラス持って!」
「龍、お前呑むのはいいけど呑み過ぎんなよ」
(これくらい雰囲気があった方がは……)
「あ、ああ。気をつけるよ」
(いいのかもしれない……)
「おい天、早くそのリンゴジュース持て」
(っ……こんな事考えて……欲求不満だっていうの……)
「持ったよ」
「よし!じゃあツアーの成功を祈って!」
「まっ、もう少し先の話だけどな」
「いいじゃないか!ほら!乾杯!」
龍の部屋でやりたいんじゃない。
ただ雰囲気がそれっぽいから……ついとの情事を想像してしまう。
単に会いたいと思うだけでは足りなくなってきているみたいだ。
「……!」
(……返信)
【十さんの家?凄い!】
「クスッ……」
(凄いって何)
【流石はエロエロビーストって感じの部屋。】
【えぇっ?!】