第37章 36 Melody.〜天side〜
「気合い入ってんじゃねぇか……!」
「当然でしょう……!」
「今回のツアー、良いものになりそうだ!」
「なりそうじゃねぇ、なるんだよ!」
(クスッ、2人共楽しそう)
会議室でツアーの流れを確認した後、ボク達はレッスン室に移動してひたすら練習をしていた。
曲の出だしやステップの確認。
ライブだから少しアレンジしてみようかなどなど……自分達の頭はライブの事だらけ。
「ッハァ……さっきの……もう少し大胆でも良いんじゃない……?」
「だ、大胆って……?」
「もっと身体くねらせるって事か?」
「そう。見てて、こんな感じ」
基本に忠実も良いけど、ライブでしか観れないパフォーマンスをする事もまたサービスになる。
ファンが喜んでくれるならボクは……ボク達は、どこまでも上を目指し進化していく。
それが……にも伝わればいい。
「ず、随分と……こ、腰が……」
「龍には大胆すぎるかもね。けど……」
「や、やるよ。ちゃんとやるから」
「クスッ、じゃあ今のでもう一回!」
「ああ!」
「やろうぜ!」
お互いもう覚悟を決めた。
アイドルという立場を守りつつ、2人の関係も守るって決めた。
だから今度は……ビジネスでも刺激を与え合おう。
はボクを。
ボクはを。
お互いの姿を見て、お互いに〝最高のライバル〟だと言える事が出来たら……ボクとは〝最高のパートナー〟になれる。
仕事でもプライベートでも良好なんて……こんなに素晴らしい関係は他にないでしょう?