第36章 35 Melody.
その白のテープは、揉み合いの末無残な姿へと変わってしまった。
ここは自力で習得するしかない。
と、私は自ら教材を集めて勉強する事に。
常に英語のCDを聴いたり、時には口に出してみたり。
すると気づいた時には、初日よりは結構マシになっていた。
「よくここまで言えるようになりましたね」
「はい!ありがとうございます!」
(マネージャーに褒められた……!)
「ただ顔が疲れて見えますよ。ちゃんと睡眠とってましたか?」
「あ……ちょ、ちょっと削っちゃいましたけど毎晩寝てましたよ!」
「……ちょっととは?」
(うっ……)
「さ、3時間くらい……」
「さん!!!!」
「はいぃぃっ!!」
何考えてるんです!
睡眠は大事だってわかってるでしょう!!
疲れは直ぐ顔に出るんですから、しっかり管理してください!!
と、褒められたのも束の間……マネージャーからの説教を受ける私。
もはや「はい」と「すみません」しか言えない。
「でもまあ……その努力は認めます」
「は、はい……」
「ですが!!睡眠が大切だという事には変わりありません!!」
「はいっ!!」
「なので暫く、おれが寝なさいコールします!!」
「はいっ!!……え?なんですかそれ!」