第35章 34 Melody.〜O〜
ボクの頭に手を回す。
恥ずかしいのを堪えながら自分に引き寄せる。
どれもこれも……ボクにはスローモーションに見えた。
「っ……」
(まだだよ……)
「ん……んっ……」
中でも好きだなと思ったのは、ボクの唇を見た時のの表情。
緊張してたくせに、瞼を下げて薄目で見てきた彼女は色気で溢れかえっていた。
良い顔。
益々その気になった……。
もう……騒つく身体が言う事を聞いてくれなくなりそうだ。
(……)
「んっ……!やっ……首っ……」
(2回目じゃまだ怖い……?)
「てっ……天っ……」
「シッ……」
「んやぁ……っ、はぁっ……」
(大丈夫……ボクに任せて……)
「て、んっ……」
「なに……」
「あっ……は、ぁ……っ」
まだまだは慣れていない。
だから今日も……勿論優しくする。
触れる手つきも、問いかける声も、服を乱す動作も……全てにおいて優しくすれば、も安心出来ると思うから。
……とか言って、いつかは激しくなんて事は考えてない。
彼女を雑に扱うのは……この先も決してないよ。
(ボクも……)
「あっ……まっ、待って天っ……脱ぐのは––––」
「聞かない」
「えぇ……っ」
「今日は黙って……」
「っ……」
「ボクを感じて……」