第33章 32 Melody.
「以上!Re:valeがお送りしました!ちゃん、今日はありがとう!」
「またおいで」
「はい!こちらこそありがとうございました!」
数日後。
百さんと千さんからのお誘いを受けた私は、彼らがMCを担当するラジオ番組にゲスト出演した。
久しぶりにお会いしたせいか、2人のテンションに飲まれそうになってしまったけど……一緒にいると何故か心がウキウキする。
(楽しかったな……)
「お疲れちゃん!」
「あっ、お疲れ様です百さん!千さん!」
「これから時間ある?僕達とデートしよう」
「えっ?!」
(デート?!)
「あははは!ちゃんってば驚きすぎ!」
千さんが言った「デート」の意味が「食事に行こう」って意味だと知ったのは、そば処山村というお蕎麦屋さんに着いた時だった。
お客さんは私達以外にいない。
けど至って普通のお蕎麦屋さんだからか……高級料理店よりは落ち着ける空間だ。
「おーい!楽ー!龍ー!」
(楽?龍?それってもしかして……)
「やめてくださいよ百さん。ここじゃ一応山村って呼んでください」
「ごめんごめん!じゃあ山村さんね!」
「もう遅いですよ……」
「えっ……えっ?!」
(楽さんがお蕎麦屋さんの格好を……?!)