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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第31章 30 Melody.




結局保存されたのかどうかわからないまま数日経ち、撮影当日を迎えた。

マネージャーの車に乗り込み、鏡で肌の調子を確認しながらぼんやりと天を考える。



(久しぶりだなぁ……あれ以来会ってなかったし)



あれ以来とは、天と重なり合った日以来って事。

初めはなんとなく思っただけだったけど、急に全てを思い出してしまった私は1人後部座席でアタフタ。


どうしよう!どんな顔して会えばいいの?!
いやいや、仕事なんだから変に慌てたら怪しまれる……!
冷静に……そう、なるべく冷静に……。


と、私が後ろで大袈裟に深呼吸していたからか……バックミラー越しに、怪しむマネージャーとバッチリ目が合ってしまった。



「……何やってるんです?」

「えっ!あのっ……き、緊張してて!」

「しっかりしてくださいよ。今日は九条さんと一緒なんですから」

(だからドキドキしてるんです……!)
「わ、わかってます」

「はい!なら笑って下さい!スマイル!」

(えぇっ?!)
「はっ、はい!」

「表情がかたい!リラックス!」

「はいっ!」

「さあ着きましたよー」

「ちょっ……!」
(何その適当な言い方は!)


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