第31章 30 Melody.
ビデオ通話だけは無理って何度も訴えた結果、写メを送る事になった。
よかった!写メならまだ平気!と何故か安心した私は、待っててね!なんて明るく電話を切ったけど……それはそれで緊張して、なかなか自分にカメラを向けられない。
(ていうかセクシー顔を自分で撮るってどうなの?!)
と、躊躇っている間にも天からラビチャが次々と送られてくる。
【まだ?】
【早くして。】
【待てない。】
そう急かされると余計緊張してしまう。
(もうやるしかない……!)
撮り直しをしていたら更に時間がかかるからと……一発勝負でカメラを向け、シャッターを切る。
そうして画面に残ったのは、思いっきり照れてるだけの自分の顔。
これじゃダメ出し食らうなぁとわかってたけど、天が待ってるからとりあえず送ってみた。
(怖い……っ)
【……何これ。】
(うわぁぁぁ……絶対怒ってるっ……)
【こんな可愛いの頼んでない。】
「……へ?」
予想通りアレコレと指摘してきた天。
セクシーさ0。
話にならない。
もっと力抜いて。
ごもっともですって小さくなりながらやり取りをしたけど……最初に言われた「可愛い」がどうしても頭から離れない。
(恥ずかしいなぁ……っ)
【当日はこんな可愛い顔しない事。】
(また言われたっ……)
【う、うん】
【……写真にして良かった。】
【どうして……?】
【残るでしょう。】
【え、まさか保存したの……?!】
【さあね。】
(さあねって……!もうっ……)