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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第31章 30 Melody.




どうもマネージャーのペースに振り回されるなと思いながら、スタジオの中へと足を踏み入れる私。

そこには既に天がいて、隣にいるTRIGGERのマネージャーさんとお話をしていた。


……が、彼女?彼?の声がやたら大きくて聞こえてしまう。



「いい?あの小娘には撮影以外に近付かない事!わかったわね!」

(え……)

「ウチの天に傷をつけられちゃたまんないわ!」

「っ……」
(傷って……)



サマフェスでお会いした時から、あの人は私に対して良い印象を持っていなかった。


くれぐれもウチの子達に迷惑かけないようにして頂戴。
何かしたらただじゃおかないわよ。


取り乱した時近くにいなかったから良かったけど……もし見られていたら今回の共演はなかったかもしれない。



(よし……今日の撮影で見返してみせる!)
「おはようございます!」

「おはようございます。あなた、くれぐれも天の足を引っ張らないようにね」

(ビビるな……っ)
「はい!」



一方の天は、この人の死角に立っている。
お辞儀をして頭を上げた私と目が合って……優しく微笑んでくれた。


天が笑ってくれれば頑張れる。


挨拶が終わり、それぞれ控え室に向かう中……私はそっと胸に手を当てた。




◆30 Melody.END◆

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