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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第26章 25 Melody.




〝陸をよろしく〟



天が言ったこの言葉。
それを胸に……私は陸の元へとやって来た。


パーティーを続行しようと、無理に笑っていた姿を思い出すと心が痛む。



「陸……いる?」

「……姉?うん、いるよ」

「入ってもいいかな……」



そしてそのパーティーはもう終わり……みんな寮に帰ってきている。
陸は部屋に篭ったきり出てこなくなったから、もしかしたら今は会いたくないのかもって思ってた。


……けど彼は静かにドアを開けてくれる。
「いいよ」って……元気のない声と共に。



「ごめん、姉……オレ……」

「ううん……私が全部悪いの。何も知らなかったとはいえあそこで言うことじゃなかった……ごめんなさい……」



2人して謝って、2人して俯く。
無神経だった自分も……楽しい時間を台無しにした自分のセリフも……もう何もかもが許せない。


なんで私はこうもバカなんだろう。



「……あのさ、姉」

(え……)
「なに……?」

「その……話を聞いてどう思った……?」

「え……?」



私が答えるより先にポツリポツリと話し始める陸。
この子も私と同じで、酷く後悔していた。


天とは散々話し合いをしてきたのに、いまだに心から受け入れられていない事。
大声を出して、自分の意見だけをぶつけてしまった事。

そのせいで私と天の関係が悪くなるんじゃないかって……あの後からずっと不安だったらしい。



(陸……)


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