第3章 2 Melody.〜天side〜
「お前……人が心配してやってんだぞ!!」
「楽が勝手に心配してただけでしょう」
「テメッ……!」
「やめろ2人とも!」
楽と龍。
この2人が知っているのは、ボクと陸が双子の兄弟だって事だけ。
TRIGGERを結成してから2年経つけど、について口にした事は一度もなかった。
話したところで、彼女と会えるわけじゃなかったから。
「ほら、楽のせいでまた〝やめろ2人とも!〟が出た」
「なんで俺なんだよ!!」
「頼むからやめろって……!」
……凄く会いたいよ、に。
それはずっと思ってる。
急に顔を合わせなくなった事については今でも謎だし怒りを覚えるけど。
だからもし会えたら、ボクはを責めてしまうかもしれない。
そんな事したくないけど……あれはどうしても理解出来ないんだ。
「そうよ!これからRe:valeと仕事なんですからね!」
「心配いりませんよマネージャー。仕事はきちんとやります」
「相変わらず憎たらしいガキだな……!」
「キミもちゃんとしてよ」
「っ……わかってる」
の家には数えきれないくらい訪ねた。
その度に何度も頭を下げた。
なのに部屋から一度も出てこなかった。
何故、どうして……。
いくら考えても答えが見つからない。
とても辛かった……。