第25章 24 Melody.〜天side〜
(これは……)
が差し出してきたのは小さな箱。
その中には、華奢なタイプのネックレスが1つ入っていた。
こういうのはつけられない。
直ぐにそう思ったのだが、アクセントはボクのイニシャルである〝T〟
普段つけられるように配慮したのだろうか。
「ありがとう姉!うわぁ……!改めて見ると凄くいい!」
「あ、ありがとう……っ」
「つけていい?!」
「う、うん」
陸にも同じタイプの物を買ったようで、彼のは〝R〟になっている。
嬉しそうにつけた陸の首元で、それはキラッと輝いた。
まるで「天にもつけてほしい」と言ってるように見える。
自分のイニシャルならプライベートくらい……と、ボクは黙ってネックレスに言われた通り〝T〟を首につけた。
「天にぃ似合う!かっこいい!」
「陸もね」
「ありがとう!姉もつけなよ!」
「えぇっ……今……?!」
「折角買ったんだから、つけなきゃもったいないだろ?」
どうやら3人お揃いのようだ。
モゾモゾと自分のを取り出したの手にあるそれは、彼女のイニシャルがポイントになっている。
この歳でお揃い……。
ちょっと気恥ずかしいけど……悪くはない。
「うん!姉可愛い!」
「っ……ネックレスつけただけだよ……」
「似合ってるって意味でしょう」
「そうそう!姉似合ってる!」
「あ、ありがとう……」