第25章 24 Melody.〜天side〜
「お疲れ様」
2人って可愛いとこあるよね。
とか考えながら今日全ての仕事を終えたボク。
1度事務所に戻り、嵩張るシーサーと食事券を持って部屋を後にしようと背を向けた。
するといきなり視界がグラついて、目の前には天井とライトしか見えない状態に。
何事かと思い視線を下に向けると……ボクはいつぞやと同じ格好にさせられていた。
「またボクを運ぶの?今度はどこ?」
「会場だ」
「……会場?」
「とっても素敵な会場だよ」
「……意味不明」
「まあ来ればわかる」
「……そう。行ってもいいけど、また楽の番がある事を忘れないで」
「なんでだよ!!」
誕生日に素敵な会場と聞いたら容易に想像つく。
でもボクは楽と龍だけが用意してくれたのだとばかり思っていた。
しかし着いた場所は小鳥遊事務所。
その時点で陸達も噛んでるなとわかった。
共同でパーティー……といったところか。
「天にぃ!!」
「陸、外でその呼び名はやめなさい」
「あっ……ごっ、ごめん!嬉しくてつい」
「てっ、じゃなかった……九条さん!来てくれてありがとうございます!」
(も危ない)
「運ばれて来ただけ」
「もう待てないよ……!天にぃこっち!!」