第24章 23 Melody.
「では!天にぃを祝う会の会議を始めたいと思います!」
「ちょっ……!陸何それ……!」
「な、なんで笑うの?!」
夕食後。
紙とペンを持参してきた陸は相当張り切っている様子。
片手を上げて声を張る彼を見たら、ついつい吹き出してしまう。
「ごめんごめんっ……!じゃあ始めよっか!」
「うん!でもどうする?天にぃ、当日はオフなのかな……」
(そこまでは私もまだ聞いてないな……)
「ならオフだった場合と仕事だった場合でそれぞれ考えておこうか」
「……うん、そうだな。そうしよう!」
こうして始まった会議はとても楽しかった。
誕生日と言ったらケーキ。
それとプレゼント。
沢山の飾りと料理。
誕生日の歌。
出てくる案はどれも定番中の定番。
でも想像するだけでこっちまでワクワクしてくる。
ただ問題はお祝いする場所と天のスケジュール。
事務所をお借りするとしても、ライバル事務所にわざわざ祝われには来ないだろう。
(今ラビチャしてみようかな……)
「ちょっと天に予定聞いてみるね」
「うん!」
「えっと……」
【お疲れ様です。ちょっと聞きたいんだけど……7月9日ってお仕事入ってる……?】
って打ったものの送信できない私。
7月9日ってダイレクトに聞いてしまったら、私達が計画してる事がバレてしまう。
イベントでサプライズしたくなるのはなんでだろうって思うけど……出来れば天には驚いてほしい。
(どうしよう……違う人から聞き出すしかないかな……)