第24章 23 Melody.
「あっ、もしもし紡ちゃん?今いいかな」
「お疲れ様ですさん!はい!大丈夫ですよ!」
「あ、あのさ……紡ちゃんって楽さんか十さんの連絡先知ってる?」
「えっ!!」
考えた末辿り着いたのが紡ちゃん。
自分のマネージャーに聞くわけにもいかないから、ちょっと助けを求めてみる事に。
すると「この事は御内密に……!」って慌てだしてしまった。
(やっぱり他事務所のアイドルとやり取りするのはいけない事なのかな……)
「えっと……もし知ってたらでいいからさ、7月9日のTRIGGERさんのスケジュールを聞いてほしいの」
「スケジュールですか……?あっ!お誕生日ですね?!」
「うん。今陸と話してたんだけど、天……じゃない、九条さんの事も一緒にお祝いしたいなって」
「わかりました!それならばさり気なく聞き出しておきます!」
「ありがとう。わかったら私にラビチャしてくれる……?」
「了解しました!任せてください!」
〝あっ、それとさん。お仕事の場じゃなければ名前で呼んでくださっても構いませんよ!〟
と、最後にこのセリフを残して電話を切った紡ちゃん。
直ぐに理解した私は「バレてるっ……」って顔を熱くする。
まあIDOLiSH7のみんなは知ってるから、紡ちゃんの耳に入ってもおかしくはないけど……どうも恥ずかしい。
「マネージャーなんて言ってた?」
「えっ……ま、任せてくださいって言ってたよっ……」
「そっか。早くわかるといいね」
「そ、そうだね」
「……あれ?姉顔赤いよ?もしかして熱あるの?!」
「ないない……!大丈夫だから!」
(陸が近いっ……紡ちゃーん、早く連絡くださーい……!)
◆23 Melody.END◆