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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第22章 21 Melody.




やって来たのは陸の部屋。
だかしかし、肝心の本人が早々から席を外している。


待ってて!今飲み物とってくるから!
ダメだよ、姉はここに居て!
じゃあなるべくゆっくり取ってくる!


と、バタバタしながら部屋を出て行った。

おかげで天と2人きりだ。



(き、気を使ってくれたのかな……)

「……部屋、綺麗にしてる」

「あ……そ、そうだね……」

「良い子」



天は陸によく「良い子」って言うんだけど……その声が優しいからちょっとヤキモチ。
だっていつもいつも優しく言うんだもん。


これ……小さい頃から思ってた。



(いいな陸……私も言われてみたいけど一応年上だし……)

「これからも維持するように後で言っておかなくちゃね」

(あれ?でもRe:valeさんの番組の時に言ってたような……)

「……さっきからキミは何してるの」

(あの時は結構取り乱してたからなぁ……定かではない……)

「……」

(え?)
「きゃっ!!」



天が側にいるのを忘れて1人で色々と考えてた私。
いきなり顔を覗き込まれて、オーバーに身体をビクつかせてしまった。


ムスッとした表情で目の前にいる天は……ちょっとだけ子供っぽい。



「驚きすぎ」

「だっ、だだだだだって!!」

「……緊張してる?」

(緊張って……?!)
「えっ……」

「こうして2人きりになれたのはあの日以来でしょう」


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