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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第21章 20 Melody.〜天side〜




シンと静まり返るテント内。
もボクも楽も龍も……みんなして口を閉ざしたまま。


しかし彼女のマネージャーだけは「すみません……!次回から直しますので……!」とペコペコしている。



「……何か言う事は?」

「っ……私は辞めません……」

「ファンを大事に出来ないキミには向いてない」

「辞めません……っ」

「はっきり言って今日のライブは期待はず––––」

「辞めません!!」



突如大声を出してボクの話を制止する。
その表情は複雑で……怒りやら悔しさやらが混じり合っているように見える。


今回の事をバネに、次からは自分もファンも……両方大満足出来るようなライブにしてみせます!!
辞めろと言うのは、その時のライブを観てからにしてください!!


更には「私にチャンスをください!!」と、彼女は真剣な目つきでボクに言ってきた。

の瞳の中に……熱い何が宿っているように感じる。



(……負けた)
「言わせないようにしてよね」

「はい!」

「話は終わり。楽、龍、行くよ」

「おい待てよ。少しくらい褒めてやれって」

「……今回は褒めるところがない」

「まあそう言わずに」

(……なんなのこの人達)
「……お疲れ様」

「あ……ふふっ、はいっ!!」


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