第20章 19 Melody.
【いつでも連絡して。天】
メモの下に添えられていた彼からの一言。
このIDと番号が天のものだとわかった瞬間、私の心臓は強く飛び上がった。
いつの間に挟んだんだろう。
でも嬉しい……。
これがあれば、例え別々の場所にいても繋がっていられる。
時間があれば、例え移動中でも連絡が取れる。
さっきまで不安だったけど……このメモのおかげで安心できた。
(いつでもか……い、今は流石にダメだよね……)
好きだけど無理って断った後で直ぐに連絡するのはどんなもんかと頭を悩ませる。
もしかしたらもう寝てるかもしれないし……そうだとしたら迷惑になってしまう。
けど……けど送ってみたい。
返ってこなくてもいいから送ってみたい。
まさかのサプライズに浮かれてるんだろう、私の心は妙にフワフワしている。
(いや、やめておこう……でも……いやいやダメ……でも……っ)
考える事数十分。
散々悩んだ結果……やっぱり送ってみる事にした。
ラビチャを開いてIDを入れて、そこまでは良かったのだが……
先ずは連絡先の追加申請をしなければならない事にここに来て気づく。
(忘れてたっ……追加してくれるかな……)
天がまだ起きていれば追加してくれるはず。
そうしたらメッセージを送ろうと決めて、私はドキドキする胸を押さえながら申請ボタンをタップした。
……って、押すまでに数分かかってしまったが。