第20章 19 Melody.
(こんな事思っちゃいけないだろうけど寂しいな……)
それから暫くして、とりあえずもう遅いから寝ようと……みんなそれぞれ自分の部屋に戻っていった。
私は軽くシャワーを浴びてから部屋に戻ったけど……1人の空間が今はとても心細く感じる。
(次……いつ会えるんだろう……)
帰りは無言だったから約束なんて何もしてない。
連絡先だって交換してない。
せめて仕事で会いたいなとか考えるけど……私と天じゃ立場に差がありすぎる。
天と……TRIGGERと仕事をするなんて、今の私じゃそう簡単に出来ることじゃないんだ。
(……スケジュール確認しよう)
今日は朝からデビューシングルのMV撮影。
1日かけてやるそうで、終わりは日付を跨ぐか跨がないか微妙なところだとスケジュール帳にメモしてある。
となると……今日はもう天に会えない。
(陸に聞こうかな……天の連絡先……)
「あれ……?」
ペラペラとなんとなく手帳を捲っていると、何でもないページに1枚の紙切れが挟まっているのを見つけた。
もしかしてマネージャーからの小言が……。
とか考えながら開いてみる。
けどそこに書かれていたのはラビチャのIDと番号だった。
「一体誰の…………えっ?!」
(ウソっ……)