第19章 18 Melody.〜天side〜
「うわぁぁぁん!!怖いよぉぉ……!!」
ボク達がまだ幼かった頃、初めておつかいを頼まれたが迷子になった時があった。
あの時はボクも泣きそうになったよ。
いくら探しても見つからなくて。
でも諦めるわけにはいかなかったから、夜になってもずっと探し続けたんだ。
(の声だ……!)
「ー!!ねぇ、どこー?!」
「っ……てぇぇぇん!!」
(あっちだ……!)
「ー!っ……あっ!いた!!」
「うわぁぁぁん!!」
「大丈夫?あちこち探したんだよ。怪我とかない?」
「う、んっ……!」
「よしよし、怖かったよね。でもボクが来たからもう大丈夫だよ」
そうしたらある場所で見つけたんだ。
買い物袋を手に1人で泣きじゃくるを。
ボクが来て安心したのか余計泣いちゃって……暫くは動けなかったのを覚えてる。
「もう平気?おばさん心配してるから帰ろう?」
「……うん」
「大丈夫だよ、ボクがお家まで連れてってあげる」
「……本当?」
「本当だよ。一緒に行こう」
「……うん」
泣き止んでもは元気にならなかった。
もしかしたらおばさんに怒られるかもって不安だったのかもしれない。
でもそんな時気付いたんだ。
探すのに必死だったから初めは目に入らなかったけど……2人で立ち上がった時にボクは見たんだ。
「見て!」
「え……?」
「ほら、あっち!」
「わぁぁぁ……!」
闇夜に輝く……とても綺麗な夜景を。