第18章 17 Melody.
暫くして泣き止んだマネージャーを見届けた後、私は挨拶をする為にセット裏を歩き回った。
取り乱して迷惑をかけてしまったんだ、きちんと頭を下げておかなければ。
「百さん、千さん!」
「ちゃん!どうしたの?!」
「僕に会いたくなった?」
「あ、えっと……」
「いや、オレでしょっ?!」
(待ってどう反応すればいいのっ……)
「あのっ……サ、サマフェスお疲れ様でした!」
先ずはRe:valeさん。
絡みをスルーされてちょっぴりヘコむ2人だけど、私が謝ると直ぐに笑顔を見せてくれた。
気にしなくていい。僕達はやりたくてやっただけだから。
うんうん!困った時はお互い様でしょ?!
聞いてるとなんて優しい人達なんだろうって……胸が温かくなる。
「本当にありがとうございました……!」
「いいっていいって!それより今まで何も知らないでいてごめんね。オレ達怖がらせちゃってた?」
「い、いえ……!話すだけなら大丈夫ですので……!」
「ならよかった。知らない間に君を傷つけていたらたまらないからな」
「うん。ちゃんは大事な後輩ちゃんだからね」
「それで、楽くん達には挨拶しに行った?」
(楽さん……?)
「いえ、これから行くつもりなんですが……」
「彼から話を聞いたんだよ。君が大変だってね」
「ちゃんとお礼言っといで!」
(そうか楽さんが……)
「はい……!」